障害年金の認定見直し進む:令和6年度分2,895件を点検、124件が不支給から支給へ

はじめに

厚生労働省は2025年9月19日、「第80回 社会保障審議会 年金事業管理部会」にて、障害年金の認定状況点検の最新結果を公表しました。
この点検は、令和6年度に障害年金の不支給割合が急増したとの報道を受けて実施されているものです。

調査の背景

  • 令和6年度の新規裁定1,000件中、非該当(不支給)は13.0%と、令和5年度(8.4%)の約1.5倍:contentReference[oaicite:0]{index=0}。
  • 精神障害の不支給割合が特に大きく上昇し、目安より下位等級で不支給となったケースは75.3%にのぼりました:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
  • 厚労省はこれを受け、精神障害等の不支給事案を中心に、認定基準に則った適正な判定が行われているか点検を進めています。

点検結果(令和6年7月原処分分まで)

  • 点検済み件数:2,895件
  • そのうち不支給から支給に転換された件数:124件(約4.3%):contentReference[oaicite:2]{index=2}
  • 今後は年内にかけて月2,000件ペースで点検を継続し、進捗を毎月公表する予定です:contentReference[oaicite:3]{index=3}。

改善策と審査体制の見直し

厚労省と日本年金機構は、認定の客観性と丁寧な記載を確保するため、以下の改善策をすでに実施しています:contentReference[oaicite:4]{index=4}。

  • 不支給事案は複数の認定医が審査(2025年8月~)
  • 新規請求は認定医を無作為に決定(2025年7月~)
  • 認定医に関する内部文書を廃止(2025年7月~)
  • 障害認定審査委員会に福祉職の外部委員を追加(2025年8月~)
  • 審査書類・理由付記文書の丁寧な記載や職員による等級案の廃止

これらにより、認定プロセスの公平性や透明性の向上を目指しています。

申請者・受給者への影響

今回の点検で不支給を取り消し支給決定となった124件は、順次対象者へ通知されます:contentReference[oaicite:5]{index=5}。
また、精神障害の支給事案についても、目安より下位等級で認定されたケースを今後点検する方針です。

まとめ

  • 令和6年度は精神障害の不支給割合が急増(13.0%)
  • 点検済2,895件中、4.3%(124件)が支給に変更
  • 年内は月2,000件ペースで点検を継続し、結果を毎月公表予定
  • 認定医無作為決定、複数認定医審査、理由付記の丁寧化など、再発防止策を順次実施中

障害年金の認定をめぐる環境は大きく変化しています。
現在申請中の方や不支給となった方も、最新情報をチェックし、必要に応じて審査請求や再申請を検討することが重要です。

障害年金

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