体調が悪くて会社とやり取りできない…それでも労災は進められます(会社が協力しない/本人請求)

体調不良で会社とのやり取りができず、メンタル・パワハラ労災の本人請求に不安を感じている方のイメージ
労災(メンタル・パワハラ等)/会社対応がつらい方向け

体調が悪くて「会社とやり取りできない」…
それでも労災は進められます(会社が協力しない/本人請求)

一般的に、個人のメンタルヘルス・パワハラに関する労災は、
会社を通さず「本人請求」として進むことが多くなります。

また、こうしたケースでは、
労基署ごと・担当者ごとに確認されるポイントが異なり
画一的な対応では進みにくい場面も少なくありません。

さらに、申請の過程で会社との関係が対抗的になってしまうこともあり、
ご相談に来られる方の多くが、
「どこまで対応すべきか」「どう振る舞えばいいのか」
強い不安を感じておられます。

この記事では、そうした不安を少しでも軽くできるよう、
個人のメンタル・パワハラ労災における
法的な考え方と、実務上の対応ポイント
一般化して整理しています。

会社が協力しない・認めないと言っていても、
労災は本人から申請できます
不安になりやすい「会社とのやり取り」を、順を追って整理していきます。

まず、あなたの反応は「普通」です

体調が悪いときに、会社からの連絡や質問を想像するだけで苦しくなるのは自然なことです。
「電話に出なきゃ」「説明しなきゃ」と思うほど、心身の負担が増えてしまいます。

よくある状態

  • 電話に出られない/出るのが怖い
  • 何を言われるか分からず不安
  • 文章を考えるだけで消耗する
  • 「これで不利にならない?」が頭から離れない

この記事のゴール

  • 「どこまでやらなくていいか」を線引きする
  • 会社とのやり取りを最小限にする
  • 不安の正体を「整理」して軽くする
  • 必要なら「窓口」も使えると知る

今すぐ依頼を決めなくても大丈夫です

「この状況で、どこまで自分で対応しなくていいか」
「会社から連絡が来たら、どう返せばいいか」
まずは状況整理だけでもお手伝いできます。

※ 相談内容は外部に共有しません。
※ ご本人の同意なく、会社・労基署へ連絡することはありません。

よくある誤解 → 実務上はこう(Q&A)

  • Q. 会社が認めないと、労災は出せませんか?

    A. いいえ。労災の請求権は原則として本人にあります
    会社が協力しない・認めない場合でも、状況を添えて労基署へ提出し、調査・判断は労基署が行う流れになります。

  • Q. 事業主証明(会社印)がもらえないと、受付されませんか?

    A. 会社の協力が得られない場合でも、事情を添えて提出し、労基署が調査・判断を進める扱いになることがあります。
    実務では「会社が協力しない事実(経緯)」を整理して添付し、本人請求として進める形に寄せることがあります。

  • Q. 会社から「説明して」「証拠を見せて」と言われたら、対応義務はありますか?

    A. 一般に、労災の事実確認や証拠の評価は労基署が行う領域です。
    会社から求められても、体調や状況を踏まえ、やり取りを最小限にする設計は実務上も現実的です。 返信する場合は「判断は労基署に委ねています」と整理して伝える形がよく取られます。

  • Q. 電話が怖い・出られない…出ないと不利になりますか?

    A. 体調不良で電話対応が難しいのは珍しくありません。
    電話に出ない=直ちに不利とは限りません。必要があれば、労基署へ提出する際に「体調により電話対応が困難」等を添えて、書面中心で進めることもあります。

  • Q. 「音声データ等(メモ・記録・メール等)を持っている」と書いたら、会社に出す義務が生じますか?

    A. いいえ。ここでの「提出」は、労働基準監督署へ、必要に応じて提出可能という意味で整理できます。
    音声データに限らず、メモや記録、メール等を含め、
    会社へ提出する義務まで当然に生じるものではありません。
    提出先や出し方は、体調や状況を踏まえて判断します。

ポイント: 「会社に全部説明しなきゃ」と背負いすぎないこと。
事実確認・判断の軸は労基署にあり、体調を守りながら進める設計が大切です。

※本記事は一般的な情報整理です。個別事情により対応は変わります。

実務の進め方(会社対応を“最小限”にする流れ)

ここからは「体調を守りながら進める」ための、現実的なステップです。
何をする/しないかを決めておくと、不安が減ります。

1

「会社とやり取りする範囲」を先に決める

例:電話は出ない/メールは短文のみ/詳細説明はしない、など。
体調が悪い時ほど、ルールを決めて守るのが有効です。

2

会社へ返すなら「一文テンプレ」でOK

例:「本件は労基署に提出し、判断は労基署に委ねています。」
追加の説明や証拠提示を求められても、体調と相談し、無理に応じる必要はありません。

※テンプレ文は状況に合わせて調整します(LINEでOK)。

3

提出時に「会社が協力しない事実」を添える

会社が協力しない・認めない場合でも、その事実を添えて労基署へ提出し、
あとは労基署が調査・判断する流れになります。

4

「証拠」は基本的に労基署向けに整理する

音声・メモ・メール等は、必要に応じて労基署へ提出できるように整理します。
会社へ出す前提で抱え込むと負担が増えるため、提出先を切り分けるのがコツです。

労基署対応は「全国一律のテンプレ」では進まないことがあります

なお、労基署対応は全国一律のテンプレで進むとは限らず、
管轄や担当によって確認されるポイントが異なることもあります

私はJR東日本グループでの実務の中で、
関東・甲信越・東北など複数エリアの労基署対応に触れてきました。

そのため、画一的な書き方を当てはめるのではなく、
「その管轄で通りやすい整理」に寄せて整えることを大切にしています。

それでも不安が残る方へ:社労士が「窓口」となる進め方もあります

頭では分かっていても、実際に会社から連絡が来た瞬間に動けなくなる。
その状態は珍しくありません。 実際にご相談に来られる方の中には、 「誰かに整理してもらっただけで、少し呼吸がしやすくなった」 と感じられる方もいます。

こんな方に向きます

  • 会社からの連絡が怖くて眠れない
  • メールの文面を考えるだけで消耗する
  • 「何を言うべきか」整理してほしい
  • 労基署提出までの流れを一緒に設計したい

窓口サポートでできること(例)

  • 会社/労基署への連絡文の作成(同意後に送付)
  • 「回答する/しない」線引きの設計
  • 提出書類の整理・優先順位づけ
  • やり取りの履歴整理(いつ/何を/どう返したか)

※無断で連絡しません。必ずご本人の同意の範囲で進めます。

※ 相談の段階で「依頼前提」にはしません。まずは「対応範囲の線引き」だけでも大丈夫です。

「会社対応が無理」な状態でも、進め方は作れます

まずは現状をそのまま送ってください。短文・箇条書き・スクショでもOKです。
どこまで自分でやらなくていいか何を優先するかを一緒に整理します。

※ 相談だけで終了しても大丈夫です(売り込みはしません)。
※ 労働問題の交渉・代理は弁護士領域です。必要に応じて労働災害に強い弁護士のご案内も可能です。

ここまで読んで、まだ迷っていても大丈夫です。

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※ 「まず整理だけ」でも大丈夫です