初診日の証明3パターン|最短で通すためのチェックリストと文例

最優先は「医療機関の公式証明」(受診状況等証明書 or カルテ写し)。 それが難しい場合は、紹介状・診療明細・領収書・お薬手帳など医療関連資料の束で裏づける。 どうしても取れないときは、「受診状況等証明書が添付できない申立書」+第三者申立書で補強。 いずれも時系列の一貫性が最重要。日付・医療機関名・症状のつながりを崩さない。

初診日とは?

該当する症状で初めて医療機関を受診した日。

この日付で「どの年金制度で請求するか」「認定日の起算(原則1年6か月後)」が決まる、審査の最重要ポイント。

証明の3パターン

パターン1:医療機関の公式書類で証明(最優先)

使う書類

受診状況等証明書(医療機関が作成) 診療録(カルテ)写し、レセプト(診療報酬明細)写し 過去に受けた紹介状・診療情報提供書の写し

取得のコツ

受付で「障害年金の初診日証明のため、○年○月ごろの受診有無と最初の受診日の記載をお願いします」と明確に伝える。 古いカルテは**保存期間(目安5年)**を過ぎて廃棄されていることがあるため、紹介状やレセプトの控えも同時に相談。 費用は数百〜数千円が一般的(医療機関により異なる)。

向いているケース

初診医がわかる/医療機関が残っている/保存記録がある。

パターン2:医療関連資料を束ねて証明(補強型)

使える資料の例

紹介状・予約票・診察券・領収書・明細書・医療費通知 お薬手帳(初回処方のページ) 健診結果(当該症状の所見がある場合) 転院時の通知や診療経過メモ 学校・職場の健康管理記録(保健室記録、産業医面談記録など)

提出のコツ

最も古い日付順に並べ、医療機関名・日付にマーカー。 1枚ずつ「これは何を示すか」を付箋メモ(例:2011/7/3 初回内科、咳・不眠で受診)。 パターン1の公式書類とセット提出だとさらに強い。

向いているケース

公式証明はあるが情報が薄い/古くてカルテがないが、断片資料が手元にある。

パターン3:公式証明が取れないときの申立て+第三者証明(最後の手段)

使う書類

「受診状況等証明書が添付できない申立書」 第三者の申立書(家族・同僚・友人・当時の上司など、受診前後を知る人)

書き方のコツ

受診までの経緯を時系列で具体的に(症状出現→相談→受診先→症状内容)。 日付は**「○年○月頃」でも可**だが、季節・出来事で補強(例:長男の入学式の翌週)。 第三者申立では、一緒に病院へ行った/休む連絡を受けた/症状を見聞きした等の具体事実を短く。 申立てだけでは弱いので、**何かしらの客観資料(領収書、薬局控え等)**を1点でも添える。

向いているケース

医療機関が廃止/記録廃棄/災害で喪失 等でどうしても取得できない。

進め方(3ステップ)

初診医の洗い出し 診察券・お薬手帳・家計簿・スマホ写真のメタデータ・メール検索で最古の痕跡を探す。 証拠の取り寄せ パターン1を依頼 → 取れない/薄い所はパターン2で補強 → 無理ならパターン3。 束ねて提出 時系列で並べる→カバーページに「証拠目録」(例:1-1 受診状況等証明書/1-2 領収書…)。

よくある落とし穴

病名が後から変わっている:同一の症状群の連続性が説明できればOK。 別の科経由:最初は内科→後で心療内科、等。最初の内科が初診になることが多い。 時系列の矛盾:申立書・診断書・資料の日付が食い違うと弱くなる。 古いカルテ:保存切れなら紹介状・レセプト・薬局記録を積極的に。

依頼文テンプレ(医療機関宛)

初診日証明のお願い(障害年金申請)

〇〇病院 〇〇科 御中

患者氏名:□□ □□(生年月日:19XX/XX/XX)

目的:障害年金申請に伴う初診日の確認

依頼内容:

・対象症状で最初に受診した日の証明(受診状況等証明書があれば様式使用)

・可能であれば当該期間のカルテ記載の抜粋やレセプト情報の写し

参考情報:受診時期はおおよそ20XX年○月頃/症状は□□(例:不眠・意欲低下 など)

料金・受取方法は御院のご案内に従います。何卒よろしくお願いいたします。

連絡先:090-XXXX-XXXX/メール:XXXXX

申立書テンプレ(添付できない場合の骨子)

1. 症状出現と経緯:20XX年春頃、□□の症状が出現。 2. 初診までの流れ:家族の勧めで〇〇内科へ。受診は20XX年○月上旬頃(GW明け)。 3. 初診時の症状:睡眠2〜3時間、食欲低下、出勤できず。 4. 併せて提出する資料:お薬手帳(当時の処方)、会社への欠勤連絡メールの写し等。 5. 取れない理由:医療機関へ照会したが、保存期間経過でカルテ廃棄の回答。

第三者申立の例文(一部)

私は□□の妻(夫)です。20XX年○月頃、□□は体調不良で自宅で休むことが多く、私が〇〇内科への受診を勧めました。受診日は長男の入学式の翌週でした。受診後、睡眠薬と抗不安薬を服用し始めたことを覚えています。

提出前チェック(5つ)

初診医は最古になっている? 書類の日付・医療機関名は一致? 公式証明→関連資料→申立ての優先順位で束ねた? 申立書の**「取れない理由」**を書いた? カバーページに目録を付けた?

相談の流れ(こもれび社労士事務所)

初回60分で初診日候補の洗い出し 照会先リストと依頼文テンプレを作成 集まった資料の時系列整理&整合チェック 申請書類へ落とし込み/提出フォロー

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