労災申請の流れ|会社に言う前に知っておきたい手続き

労災申請の流れを整理するイメージ

労災申請の流れ|会社に言う前に知っておきたい手続き

労災申請を考えたときに、 「まず会社に言わないといけないのか」 「どんな書類が必要なのか」 「会社が協力してくれないと進められないのか」 と不安になる方は少なくありません。

特に、パワハラや長時間労働によるメンタル不調のケースでは、 体調がつらい中で手続きの全体像を調べるだけでも大きな負担になります。

労災申請は、会社がすべて進める制度ではありません。 ご本人から労働基準監督署へ請求する流れもあります。

この記事では、労災申請の基本的な流れを、 「会社に言う前に知っておきたいこと」 という視点で分かりやすく整理します。

まず知っておきたいこと|労災申請は会社がしないと進まない制度ではない

労災というと、 「会社が認めてくれないと無理」 「会社が書類を書いてくれないと申請できない」 と思われがちです。

しかし、実際には 労災保険給付の請求は、被災した労働者本人から行うことができます。

もちろん、事業主証明や会社の記載欄がある書類もありますが、 それが得られない場合でも、そこで手続きが完全に止まるわけではありません。

つまり、会社の協力がある方が進めやすい場面はありますが、 「会社が協力しない=申請できない」ではない ということが大切です。

労災申請の基本の流れ

まずは、全体の流れを大づかみで見ておきましょう。

1.仕事が原因と思われるケガ・病気・不調が起きる

業務中の事故だけでなく、長時間労働やパワハラなどによる精神的負荷で 体調を崩すケースもあります。

2.受診・診断・療養を行う

まずは受診が優先です。ケガであれば整形外科など、 メンタル不調であれば心療内科・精神科などを受診し、 現在の状態を医療につないでおくことが大切です。

3.どの給付を請求するか整理する

労災申請といっても、中身は一つではありません。 たとえば、

  • 療養の費用に関するもの
  • 休業補償に関するもの
  • 後遺障害に関するもの

など、今の状態に応じて整理する必要があります。

4.必要書類を整えて労基署へ提出する

必要な様式や添付資料を整理し、所轄の労働基準監督署へ提出します。

5.労基署が内容を確認・調査する

提出したらすぐ認定が決まるわけではありません。 労基署が、勤務状況、受診経過、出来事の内容などを確認しながら判断していきます。

会社に言う前に整理しておきたいこと

「会社にどう伝えるか」で悩む方は多いですが、 その前に最低限整理しておくとよい点があります。

1.何があったのか

まずは、仕事の中で何があったのかを簡単にまとめます。

  • いつ頃から負担が増えたか
  • どのような出来事があったか
  • 誰との関係で問題が起きているか

2.いつから不調が出たのか

事故であれば受傷日、メンタル不調であれば不眠や不安、抑うつなどの症状が いつ頃から出始めたのかを整理します。

3.今どの状態なのか

通院中なのか、休職中なのか、勤務を続けているのか。 ここが曖昧なままだと、何の給付を考えるべきか見えにくくなります。

完璧な文章にする必要はありません。 短文・箇条書き・スクショだけでも、最初の整理は十分可能です。

会社に伝えるタイミングはどう考えるか

労災申請では会社の情報が必要になることが多いため、 まったく会社と無関係に進めるのが難しい場面はあります。

ただし、だからといって 何も整理できていない段階で、いきなり会社に詳しく話さなければならないわけではありません。

実務では、

  • まず受診と状況整理を優先する
  • どの給付を考えるのかを整理する
  • そのうえで会社への伝え方を考える

という順番の方が、落ち着いて進めやすいことがあります。

会社が協力しない場合はどうするか

労災申請を考えたとき、 会社から 「労災ではない」 「私傷病で出してほしい」 「会社としては書けない」 と言われることがあります。

その場合でも、 事業主証明が得られないからといって、それだけで請求ができなくなるわけではありません。

会社との関係が悪化しているときは、感情的なやり取りになりやすいです。 そのため、 「何を主張するか」より先に、 今の状況、勤務状況、出来事、受診経過を整理すること が大切です。

なお、会社が否定しているケースについては、 会社が「労災ではない」と言ったときどうする? でも詳しく解説しています。

病院の証明が進まない場合はどうするか

労災申請では、医療機関の記載や診断書が関わる場面があります。 そこで、 「病院が労災の証明に対応してくれない」 という理由で手続きが止まることもあります。

ただ、この場合も その場で止まる必要はありません。 どの書類が必要なのか、代替資料として何が使えそうかを整理しながら、 労基署への相談も含めて進めていくことが大切です。

この点は、 病院が労災の証明を書いてくれないときの対応 で詳しく整理しています。

メンタル労災では「流れの整理」が特に重要

パワハラや長時間労働による精神障害の労災では、 単に「つらかった」というだけではなく、 どの出来事があり、どのような流れで発症に至ったのか を見ていくことが重要になります。

そのため、メンタル労災では特に

  • 出来事の時系列
  • 勤務状況
  • 受診の流れ
  • 休職や退職との関係

の整理が大切です。

文章にするのが難しい場合でも大丈夫です。 最初は、短文・箇条書き・スクショだけでも、 申請の土台になる整理はできます。

労基署では何を見るのか

労基署は、単に会社がどう言っているかだけで判断するわけではありません。 申請書の内容、勤務状況、医療の経過、出来事の内容などを確認しながら判断していきます。

つまり、 会社が「労災ではない」と言っていても、それで終わるわけではありません。

労基署への相談の仕方については、 労基署に労災の相談をするときのポイント も参考になります。

まとめ

労災申請の流れを一言でまとめると、 受診 → 状況整理 → 必要書類の整理 → 労基署への提出 → 調査・判断 という流れです。

そして大切なのは、 会社が協力しない、病院の証明が進まない、といった事情があっても、 それだけで直ちに申請できなくなるわけではないということです。

まずは、

  • 何があったか
  • いつから不調が出たか
  • 今どの段階にあるか
  • どこで止まっているか

を整理するところから始めるのが現実的です。

ご相談について

労災(メンタル・後遺障害)や障害年金について、状況整理のご相談を受けています。

「会社に言う前に流れを知りたい」 「本人請求で進められるか整理したい」 「何から始めればよいか分からない」 という段階でも大丈夫です。

状況整理が難しい場合は
LINEで状況だけ送ってください。

こもれび社労士事務所
https://komorebi-sharoushi.com

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