社労士が「前に出ない」ほうが、うまくいく相談がある

社労士が「前に出ない」ほうが、うまくいく相談がある
なぜ、社労士が独占業務ではないコンサルティングを担う必要があるのか
※今日は少し大事な話なので、続けて書いています。
労災にするかどうか、まだ決めきれない。
休職や復職を、会社にどう伝えればいいか分からない。
誰かに相談したいけれど、話が大きくなるのは避けたい。
こうした「制度に入る前の段階」で、行き場を失っている方は少なくありません。
そして実はこのタイミングこそ、いちばん判断を誤りやすく、いちばん修正がきかない時期でもあります。
独占業務ではない。でも「誰でもいい」わけではない
はっきり言えば、この段階で行っている支援は、社労士の独占業務ではありません。
- 書類を提出するわけでもない
- 行政に代理で申請するわけでもない
- 法的な代理交渉をするわけでもない
その意味では、一般的なコンサルティング・助言の領域です。
ただし、ここで重要なのは――
「独占業務ではない=誰がやっても安全」ではないという点です。
この領域を無資格の人が担うリスク
実務の現場では、この段階を
- 無資格のコンサルタント
- 自称メンタルアドバイザー
- 法律や制度を前提にしていない第三者
が担ってしまっているケースもあります。
多くは善意です。「少しでも楽になってほしい」という思いからの助言でしょう。
しかし、ここには見過ごせないリスクがあります。
労災の芽を、無意識に潰してしまう
制度を知らないまま整理すると、
- 本来重要な事実関係を削ってしまう
- 因果関係を曖昧にした表現に変えてしまう
- 後から説明できない構成にしてしまう
結果として、本来守られるべき制度の入口が閉じてしまうことがあります。
不利な言質を、本人に背負わせてしまう
「正直に書いたほうがいい」「気持ちを全部伝えたほうがいい」
その言葉が原因で、
- 会社にとって都合のいい受け止め方をされる
- あとから訂正できない文面が残る
- 本人の意図とは違う評価が固定される
こうした事態が起きることも、珍しくありません。
一度出た言葉は、戻せない
制度の世界では、「書いた言葉」「言った言葉」そのものが事実として残ります。
感情の整理と、制度上の整理は、別物です。
この区別がつかないまま進むと、後から専門家が入っても、修正できない状態になることがあります。
👉 これは、とても危険です。
悪意があるわけではありません。多くは「善意」です。
でも、制度の出口を知らない善意は、かえって人を追い込むことがあります。
社労士は「前に出ない」ことで価値を発揮できる
ここで誤解してほしくないのは、社労士が何でも前面に出るべき、という話ではありません。
また、法的な代理や交渉が必要な場面は、弁護士が対応すべき領域です。
社労士が担っているのは、そこではありません。
社労士が関わる意味があるのは、この段階
- 事実関係を、制度に耐える形で整理する
- 感情と評価を切り分ける
- あとで不利にならない言葉に整える
つまり、制度に入る前の「安全設計」です。
前に出て主張するのではなく、壊れない形に整えること。
この役割は、制度の入口と出口を知っている社労士だからこそ担えるものだと感じています。
独占業務ではない。だからこそ、社労士がやる意味がある
この支援は、独占業務ではありません。けれど、
- 制度を理解している
- 将来の展開を見通せる
- 「言ってはいけないこと」を事前に避けられる
こうした前提がなければ、かえって本人を危険にさらす可能性があります。
だから私は、「社労士がやる意味があるが、独占ではない」この立ち位置に、強い価値があると考えています。
まだ、決めなくていい段階の相談もある
労災にするかどうか。休職・復職をどうするか。会社にどう伝えるか。
どれも、今すぐ決断しなくていいことです。
ただ、決める前に、壊れない形に整理する。
その役割を担う専門家が必要だと、私は現場で感じ続けています。
※ 本記事は、特定の申請や紛争対応を勧めるものではありません。
状況に応じて、適切な専門家につなぐことも含め、安全な選択肢を考えるための考え方を示したものです。
※ 相談内容によっては、弁護士や医療職など、適切な専門家と連携することがあります。
前に出ない相談も、あります
まだ労災にするか決めていない段階、
休職・復職や会社への伝え方を整理するだけの相談も可能です。
代理交渉を行う前段階の整理をお手伝いします。状況を伺い、壊れない形に整えるお手伝いをします。
※ 相談内容によっては、弁護士など適切な専門家をご案内することがあります。
※ 返信までお時間をいただく場合があります。
ここまで読んで、まだ迷っていても大丈夫です。

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