障害年金の審査期間はどのくらい?|平均68.9日・3か月超は不支給のサイン?

障害年金の審査期間は平均68.9日、3か月を超えても結果は予測できないことを解説するイメージ

障害年金を請求したあと、なかなか結果が届かないと、 「3か月を超えたけれど大丈夫だろうか」 「半年もかかっているのは、不支給になりそうだからではないか」 と不安になる方もいると思います。

日本年金機構では、障害年金について「3か月」というサービススタンダードを設定しています。

しかし、この3か月は平均審査期間でも、法律で決められた期限でもありません。

【この記事のポイント】

  • 障害年金の現在のサービススタンダードは3か月
  • 令和7年度の平均所要日数は68.9日
  • 令和7年度は95.0%が3か月以内
  • 一方、3か月を超えた約5%の支給・不支給の内訳は公表資料では確認できない
  • 半年以上・1年以上かかった案件の支給率も確認できない
  • したがって、審査期間だけから支給・不支給を予測することはできない

1.障害年金は結果が出るまでどのくらいかかる?

日本年金機構の令和7年度業務実績では、障害年金のサービススタンダードは3か月とされています。

令和7年度の実績は次のとおりです。

項目 令和7年度
サービススタンダード 3か月
3か月以内の達成率 95.0%
平均所要日数 68.9日

つまり、最新の公表実績では、障害年金の請求の95%が3か月以内で処理されています。

平均所要日数は68.9日ですから、単純に月換算すると2か月強です。

2.「3か月」は平均審査期間ではない

ここは非常に重要です。

日本年金機構が示している「3か月」=平均審査期間ではありません。

サービススタンダードとは、年金請求書を受け付けてから審査・裁定を行い、請求者に年金証書が届くまでの所要日数の目標です。

数字 意味
3か月 サービススタンダード(目標)
68.9日 令和7年度の平均所要日数
95.0% 3か月以内に処理された割合

「障害年金は必ず3か月以内に決定しなければならない」という意味ではありません。

3.令和6年度と令和7年度を比べると?

直近2年度の公表値を比較すると、次のようになります。

年度 平均所要日数 3か月以内
令和6年度 65.1日 95.1%
令和7年度 68.9日 95.0%

令和7年度は平均所要日数が3.8日長くなっていますが、3か月以内の達成率は0.1ポイントの低下にとどまっています。

したがって、最近の障害年金については、全体としておおむね95%が3か月以内という状況です。

4.では、3か月を超えた約5%はどうなった?

ここからが今回の調査で特に重要なところです。

令和7年度は95.0%が3か月以内ですから、単純に考えれば約5%は3か月を超えています。

ところが、公表資料を確認した限り、この約5%について、

  • 何%が支給されたのか
  • 何%が不支給だったのか
  • 4か月程度だったのか
  • 半年以上だったのか
  • 1年以上だったのか

といった内訳は確認できませんでした。

つまり、「3か月を超えた=不支給になりやすい」と判断できる公的統計は確認できません。

5.半年結果が出ないと不支給のサイン?

これも、公表されているデータからは判断できません。

今回確認した公表資料では、次の統計は確認できませんでした。

  • 支給決定案件の平均審査期間
  • 不支給案件の平均審査期間
  • 3か月超案件の支給率
  • 半年超案件の支給率
  • 1年超案件の支給率
  • 支給・不支給別の審査期間の中央値

したがって、

「半年かかっているから不支給に近い」

とも、逆に、

「長く慎重に審査しているから支給に近い」

とも言えません。

審査期間だけを見て、障害年金の支給・不支給を予測することはできません。

6.精神障害は身体障害より審査が長い?

うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害などの精神障害について、 「精神の障害は判断が難しいので時間がかかるのではないか」と考える方もいるかもしれません。

日本年金機構の障害年金業務統計には、診断書種類別の決定状況などは掲載されています。

しかし、今回確認した公表資料では、

  • 精神障害だけの平均審査期間
  • 精神障害の中央値
  • 精神障害の3か月超・半年超の割合
  • 精神障害と肢体障害等との平均日数比較
  • うつ病・双極性障害・統合失調症等の傷病別処理期間

は確認できませんでした。

したがって、「精神障害は身体障害より審査が長い」と公的統計から断定することもできません。

7.障害年金の審査が長くなるのはなぜ?

障害年金では、請求書を提出すれば診断書だけを見て直ちに等級を決めるわけではありません。

案件によって、さまざまな確認が必要になります。

確認事項 考えられる追加確認
書類 記載漏れ、添付漏れ、診断書の補正など
初診日 受診状況等証明書、過去のカルテ、第三者証明など
医学的判断 診断書と障害認定基準との照合
書類間の整合性 診断書と病歴・就労状況等申立書などの確認
加入記録 初診日時点の加入制度・被保険者記録
納付要件 保険料納付済期間・免除期間など
医学的・制度的に複雑な事案 複数の認定医による審査など
外部照会 本人・医療機関等への照会

ただし、それぞれの工程によって平均何日延びるのかという公的な統計は確認できません。

8.医療機関への照会が来たら不支給に近い?

障害年金の審査では、初診日、診断書の内容、受診歴、障害状態などを確認するため、医療機関等への照会が行われることがあります。

照会先から回答が届くまで待つ必要があれば、結果として審査期間が長くなる可能性はあります。

しかし、

  • 照会があった案件の支給率
  • 照会があった案件の不支給率
  • 照会1回あたりの平均延長日数

といった統計は、今回確認した公表資料では確認できませんでした。

「医療機関への照会が来た=不支給の前兆」と判断する根拠は確認できません。

逆に、「照会されたから認定に近い」と判断することもできません。

9.複数の認定医による審査も行われる

障害年金では、審査の客観性・公平性を高めるため、複数の認定医による審査体制が強化されています。

厚生労働省は令和8年4月、今後の対応として、不支給、支給停止、減額改定など「不利益処分等となる事案」を複数認定医の対象とし、さらに複数の認定医で判断が分かれるなどの判断困難事案については、障害認定審査委員会で判定する方針を示しています。

こうした審査体制の強化によって、複数の医師による確認が行われる事案があります。

ただし、

「複数認定医に回った=最終的に不支給」

と単純に考えることはできません。

複数認定医による審査後に判断が変更された割合や、最終的な支給・不支給との関係を示す十分な公表統計は、今回確認した資料では確認できませんでした。

10.審査が長い=複雑な案件とも限らない

処理期間が長くなる理由は、請求人本人の障害状態だけとは限りません。

実際、令和2年度には障害年金の3か月以内達成率が75.4%まで低下しました。

その後、令和3年度には95.7%まで回復しています。

この時期には、新型コロナウイルス感染症の影響によって認定医による審査体制にも影響が生じていました。

つまり、審査期間は、

  • 個別案件の内容
  • 追加照会
  • 医療機関からの回答
  • 審査体制
  • 制度運営上の事情

などにも左右されます。

「時間がかかっているという事実だけで、『自分の障害状態が認められないからだ』と判断することはできません。」

11.3か月を超えたら年金事務所に確認していい?

結果がなかなか届かない場合は、年金事務所等へ相談することができます。

日本年金機構では、障害年金を含む年金相談を全国の年金事務所や街角の年金相談センターで受け付けています。

3か月を超えたからといって、問い合わせを遠慮する必要はありません。

確認するなら、単に「いつ決まりますか」と聞くだけではなく、例えば次のような点を確認するとよいでしょう。

  • 現在も審査中なのか
  • すでに決定・発送されていないか
  • 本人側に不足している書類がないか
  • 本人や医療機関への照会が行われているか
  • 追加提出を求められている資料がないか
  • 現時点で案内可能な見通しがあるか

ただし、認定医がどの等級を検討しているか、支給になりそうか、といった審査途中の医学的判断まで教えてもらえるという全国統一的な取扱いは確認できませんでした。

12.問い合わせるときの聞き方

例えば、次のように確認すると分かりやすいでしょう。

○月○日に障害年金の請求書を提出しています。現在の審査状況について、差し支えない範囲で教えていただけますでしょうか。

私の側で追加提出や対応が必要なものがあるか、医療機関等への照会中なのか、現時点で案内可能な見通しがあれば併せて教えてください。

問い合わせの際には、基礎年金番号が分かるものや請求書を提出した日、提出後に届いた照会文書などを手元に用意しておくと確認しやすくなります。

13.結果が遅いなら追加資料を出した方がいい?

「半年も結果が出ないから、何か追加資料を出した方がいいのでは」と考える方もいるかもしれません。

しかし、審査が長いという理由だけで、追加診断書や申立書などを大量に提出する必要があるとはいえません。

追加提出を検討するのは、例えば、

  • 日本年金機構から補正・追加提出を求められた
  • 診断書に明らかな記載漏れや事実誤認が判明した
  • 初診日など受給要件に関わる重要資料が新たに見つかった
  • 年金事務所へ相談して追加提出を案内された

といった場合です。

単に時間が経過しただけなら、まず「現在何を確認しているのか」「自分側に不足資料があるのか」を確認する方がよいでしょう。

14.昔は障害厚生年金「3か月半」という時期もあった

インターネットで障害年金の審査期間を調べると、

「障害基礎年金は3か月、障害厚生年金は3か月半」

という情報を見かけることがあります。

これは、過去の日本年金機構の資料では実際に使われていたサービススタンダードです。

しかし、現在の令和7年度の資料では、障害基礎年金・障害厚生年金を分けず、「障害年金:3か月」とされています。

古い資料の「障害厚生年金3か月半」を、現在の目安としてそのまま使わないよう注意が必要です。

15.結局、審査期間から結果は予測できる?

今回、公表されている日本年金機構・厚生労働省資料を確認した結果を整理すると、次のようになります。

よくある疑問 公表資料から言えること
障害年金は3か月程度? 3か月は現在のサービススタンダード
平均は? 令和7年度は68.9日
3か月以内は? 令和7年度は95.0%
3か月超=不支給? 判断できない
半年超=不支給になりやすい? その統計は確認できない
長いほど支給されやすい? その統計は確認できない
不支給案件の方が長い? 支給・不支給別平均は確認できない
精神障害の方が長い? 障害種別の処理期間比較は確認できない
医療機関への照会=不支給? 照会だけでは判断できない

障害年金の審査期間が長いことだけで、支給・不支給を予測することはできません。

3か月・半年と結果が出ない場合に確認したいのは、「長いから不支給なのか」ではなく、不足書類や照会など、現在どのような確認が残っているのかです。

動画でも解説しています

障害年金を申請して半年たっても結果が出ない場合、 「不支給のサインなのか?」について、本編とショート動画でも解説しています。

本編|障害年金、半年結果が出ないと不支給?

ショート|障害年金、半年待ち…不支給のサイン?

よくある質問

Q.障害年金は必ず3か月以内に決まりますか?

いいえ。3か月は法定期限ではなく、日本年金機構が設定しているサービススタンダードです。令和7年度は95.0%が3か月以内でした。

Q.3か月を超えたら不支給になりやすいですか?

今回確認した公表資料では、3か月を超えた案件の支給率・不支給率は確認できませんでした。そのため、3か月を超えたことだけから結果を予測することはできません。

Q.半年たっても結果が来ません。不支給でしょうか?

半年以上かかった案件の支給・不支給割合を示す全国統計は確認できません。期間だけで判断せず、受付した年金事務所等に現在の状況や不足資料の有無を確認してみるとよいでしょう。

Q.医療機関への照会が入ったら不支給ですか?

照会は、初診日や障害状態など、判断に必要な事項を確認するために行われます。照会の有無と最終的な支給・不支給を結び付けた公的統計は確認できません。

Q.精神障害は審査が長くなりますか?

精神障害だけの平均審査期間や、身体障害との処理期間比較は公表資料では確認できません。そのため、精神障害だから長くなるとは一概に言えません。

まとめ

障害年金の現在のサービススタンダードは3か月です。

令和7年度の実績では、平均所要日数は68.9日、3か月以内の達成率は95.0%でした。

一方で、3か月を超えた案件や半年・1年以上かかった案件について、支給・不支給別の割合を示した公的統計は確認できません。

したがって、

  • 3か月を超えたから不支給
  • 半年かかったから不支給
  • 長く審査されているから支給に近い

といった判断はいずれも避けた方がよいでしょう。

結果がなかなか届かない場合は、期間から結果を推測するよりも、不足資料の有無や医療機関への照会など、現在どのような確認が行われているのかを年金事務所等へ確認することが大切です。

参考資料

厚生労働省・社会保障審議会年金事業管理部会
令和7年度業務実績報告書の概要
障害年金のサービススタンダード3か月、達成率95.0%、平均所要日数68.9日。

厚生労働省・社会保障審議会年金事業管理部会
令和6年度業務実績報告書の概要
障害年金の3か月以内達成率95.1%、平均所要日数65.1日。

厚生労働省
「障害年金における認定調書の取扱いについて」
複数認定医による審査、不利益処分等となる事案、障害認定審査委員会等の取扱い。

日本年金機構
障害年金業務統計
障害基礎年金・障害厚生年金、診断書種類別の決定状況等。

日本年金機構
「障害のある方」・年金相談のご案内
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※本記事は、2026年9月時点で確認できる日本年金機構・厚生労働省等の公表資料をもとに作成しています。個別の審査期間や障害年金の支給・不支給を保証するものではありません。

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