なぜ「個人のメンタル労災」を扱う社労士は少ないのか

なぜ「個人のメンタル労災」を扱う社労士は少ないのか
「会社に言うのが怖い」「どこに相談していいか分からない」方へ。
メンタル労災が相談しづらい理由と、こもれび社労士事務所が大切にしている支援のかたちをまとめました。
パワハラや強い叱責、職場での孤立、配置転換などをきっかけにメンタル不調となった場合、労災申請を考える方がいます。
しかし、いざ相談先を探してみると、「個人のメンタル労災申請」を正面から扱っている社労士は、思ったより多くありません。
それは、この分野が単なる制度手続きではなく、会社・上司・人間関係・証拠・感情の整理が深く関わる、非常に難しい分野だからです。
こもれび社労士事務所では、会社に言う前の段階から、個人の方のパワハラ・メンタル労災申請について、LINEとPDFを中心に状況整理をお手伝いしています。
この記事では、なぜ個人のメンタル労災がニッチな分野なのか、そしてなぜ当事務所がこの分野に向き合っているのかを、少し丁寧に書いてみたいと思います。
メンタル労災は、まず「怖い」
障害年金などの制度申請と比べて、メンタル労災には独特の怖さがあります。
なぜなら、労災申請の背景には、多くの場合、会社・上司・パワハラ・配置転換・職場での孤立・録音・LINE・メールなど、職場で起きた具体的な出来事が関わるからです。
- 会社に知られたらどうなるのか
- 上司に何か言われるのではないか
- 証拠が少なくても相談してよいのか
- 自分の感じ方が大げさだと思われないか
- 会社にまだ言っていない段階で相談してよいのか
このような不安があるため、メンタル労災は「申請するかどうか」の前に、相談すること自体が怖いという壁があります。
だからこそ、こもれび社労士事務所では、最初からきれいに説明していただく必要はないと考えています。
短文・箇条書き・スクショだけでも大丈夫です。まずは、今どこで止まっているのかを一緒に確認するところから始めています。
メンタル労災は、定型化しにくい
メンタル労災の難しさは、出来事の整理にあります。
たとえば、同じ「上司から叱責された」という出来事でも、労災の判断では、その一言だけではなく、頻度・継続性・言葉の内容・周囲の状況・本人の受け止め・その後の症状などを整理する必要があります。
メンタル労災で整理する主なポイント
- 何が、いつ、どのように起きたのか
- それは単発か、継続的な出来事か
- 人格否定や退職強要に近い発言があったか
- 配置転換・孤立・仕事外しなどが重なっていないか
- 発症時期と出来事の時期に関係があるか
- メール・LINE・録音・メモなどの証拠がどう残っているか
つまり、メンタル労災は、単に書類を埋めるだけではなく、出来事を労基署に伝わる形に整理する作業が必要になります。
私はこの作業を、単なる書類作成ではなく、「その方が職場で何を経験してきたのかを、制度上伝わる形に整える作業」だと考えています。
社労士側から見ても、簡単な分野ではない
個人のメンタル労災は、社労士側から見ても決して簡単な分野ではありません。
感情面の負担が大きく、証拠の整理にも時間がかかります。会社との関係、主治医への説明、労基署への伝え方など、案件ごとに論点も異なります。
- 依頼者の不安が強く、丁寧なやり取りが必要になる
- 出来事の時系列整理に時間がかかる
- 録音やLINE、メールなど証拠の読み込みが重い
- 心理的負荷評価表に沿った整理が必要になる
- 会社に言えない状態から進める配慮が必要になる
そのため、多くの社労士は、企業顧問、通常の手続き、障害年金など、比較的業務設計しやすい分野を中心にしていることが多いように感じます。
それ自体が悪いわけではありません。それぞれの社労士に得意分野があります。
ただ、個人のメンタル労災には、制度だけではなく、怖さ・迷い・止まってしまう状態を理解しながら進める支援が必要だと感じています。
「本人申請支援」は、さらにニッチな分野です
労災申請という言葉は知られていても、本人請求を前提に、個人の方の書類整理を支援するという形は、まだあまり一般的ではありません。
特にメンタル労災では、会社に言えないまま止まっている方も少なくありません。
そのような場合、いきなり会社と交渉するのではなく、まずは本人側で出来事・証拠・受診経過を整理し、労災申請に向けた全体像を確認していくことが大切になります。
個人のメンタル労災を扱う社労士が少ないのは、制度の知識だけでなく、 「感情の怖さ」と「出来事の整理」に長く向き合う必要がある分野だからだと感じています。
こもれび社労士事務所では、会社に言う前の段階でも、まずはLINEで状況を伺い、本人申請の視点で何から整理すればよいかを一緒に確認しています。
この分野で、こもれび社労士事務所が大切にしていること
私が大切にしているのは、無理に急がせることではありません。
ただ、止まっている期間が長くなるほど、出来事の時期や細かい経過を思い出すことがつらくなることもあります。
だからこそ、まだ依頼すると決めていない段階でも、今の状態を短く残しておくことには意味があります。
当事務所で大切にしている支援
- 短文・箇条書き・スクショから整理する
- 会社に言う前の段階でも相談できる
- 時系列、出来事、証拠、受診経過を一緒に確認する
- 心理的負荷評価表を意識して出来事を整理する
- 労基署に伝わる形の書類構成を考える
メンタル労災は、「つらかったです」と書くだけでは伝わりにくい分野です。
だからこそ、何が起きたのか、どのように積み重なったのか、どの時点で心身に影響が出たのかを、一つずつ整理していく必要があります。
ニッチだからこそ、必要としている方がいます
個人のメンタル労災は、大量に処理しやすい分野ではありません。
一人ひとり、出来事も、証拠も、会社との関係も、体調も違います。
それでも、この分野を必要としている方はいます。
会社に言えないまま何ヶ月も止まっている方。 書類を開くだけでしんどくなる方。 自分のケースが労災になるのか分からず、不安なまま抱えている方。
そうした方が、最初の一歩として「このまま送っても大丈夫かもしれない」と思える場所でありたいと考えています。
こもれび社労士事務所は、派手な大量処理型の事務所ではありません。 ただ、個人のパワハラ・メンタル労災について、止まっている状態から一緒に整理することを大切にしています。
会社に言う前でも、相談できます
まだ労災申請すると決めていない段階でも大丈夫です。
短文・箇条書き・スクショだけでも、今の状況から一緒に整理できます。
状況整理・方向性確認までは無料です。無断で会社や労基署へ連絡することはありません。



