「障害年金を申請できますか?」にすぐ答えない理由|ライト判定で整理していること

「障害年金を申請できますか?」
このご相談をいただくことは、とても多くあります。
同じように悩んで、このページにたどり着かれた方も多いのではないでしょうか。
ですが、私は初回のご相談で、すぐに「できます」「できません」とお答えすることは、ほとんどありません。
それは、はぐらかしているわけではありません。 障害年金は、診断名や現在のつらさだけで判断できる制度ではなく、初診日、加入歴、障害認定日、診断書、過去の資料、現在の日常生活の状況などを総合して考える必要があるからです。
この記事では、当事務所で行っている「ライト判定」について、実際のご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を大きく加工したうえで、どのような視点で整理しているのかをご紹介します。
※この記事の事例は、実際の相談内容をもとにしていますが、個人が特定されないよう、年齢・時期・医療機関・学校名・診断名の一部などを変更・抽象化しています。
障害年金は、すぐに「申請できます」とは言い切れない制度です
障害年金では、たとえば次のような点を確認する必要があります。
- 初診日はいつか、そしてその時点の加入状況はどうか
- 障害認定日はいつになり、認定日前後の資料があるか
- 初診日を証明できる資料や、これまでの通院経過をどこまで確認できるか
- 現在の状態で事後重症請求を検討できそうか
つまり、「うつ病です」「双極性障害です」「手帳を持っています」という情報だけでは、障害年金の可否を判断することはできません。
そのため、当事務所では、すぐに結論を出すのではなく、まず「どこまで分かっていて、どこがまだ分からないのか」を整理することを大切にしています。
ライト判定で整理していること
ライト判定では、主に次の4つを整理します。
- 今わかっていること
- まだ判断できないこと
- 今後そろえるべき資料
- 現時点で考えられる申請の方向性とリスク
これは、「受給できます」と保証するものではありません。
現時点の資料から、申請に進める可能性があるのか、先に確認すべき資料があるのか、どの請求ルートが考えられるのかを整理するためのものです。
実際には、どのような資料を見ているのか
ライト判定では、診断名だけを見ているわけではありません。
たとえば、次のような資料を確認することがあります。
- 受診状況等証明書
- 精神障害者保健福祉手帳用の診断書
- 過去の診断書
- 紹介状や診療情報提供書
- 学生相談室や支援機関の記録
- お薬手帳
- 予約履歴や通院を示す資料
- 閉院した医療機関のカルテの所在
特に、初診日が古い場合や、途中で医療機関が閉院している場合には、単純に「最初の病院に証明書を書いてもらう」だけでは済まないことがあります。
そのような場合には、相談記録、手帳用診断書、過去の診断書、医療機関の移転・閉院情報などを組み合わせながら、どこを初診日として整理できるかを考えていきます。
事例:初診日の整理が必要だったケース
ここでは、実際の相談をもとに、個人が特定されないよう大きく加工した事例をご紹介します。
ご相談の概要
20代前半の方から、「障害年金を申請できる可能性があるか知りたい」というご相談がありました。
「今の状態で申請してよいのか」「そもそも障害年金の対象になるのか」が分からず、ご相談いただいたケースです。
若い頃から精神科の受診歴があり、学校や支援機関で継続的な相談を受けていました。 一方で、過去に通院していた医療機関の一部が閉院しており、初診日や障害認定日前後の資料をどこまで確認できるかが課題でした。
1. 初診日はどこか
障害年金では、初診日が非常に重要です。
初診日によって、障害基礎年金になるのか、障害厚生年金になるのか、保険料納付要件を満たすかどうかなどが変わります。
この事例では、若い頃の受診歴を示す資料が確認できたため、20歳前傷病として整理できる可能性がありました。
ただし、それ以前にも別のクリニックへの通院歴がある可能性があり、その医療機関が閉院していたため、カルテの所在確認が必要な状態でした。
2. 20歳前傷病として整理できるか
20歳前に初診日がある場合、障害基礎年金の対象として検討できる可能性があります。
20歳前傷病の場合、保険料納付要件は問われません。
一方で、本人の所得が一定額を超える場合には支給停止となることがあるため、単に「20歳前なら安心」というわけではありません。
ライト判定では、このように制度上のメリットだけでなく、注意点もあわせて整理します。
3. 障害認定日はいつか
20歳前傷病では、障害認定日や20歳到達日を基準に請求を検討することがあり、どの時点の状態を資料で確認できるかが重要になります。
この事例では、20歳前からの受診歴が確認できたため、20歳到達日前後の状態を確認することが重要になりました。
そこで、障害認定日前後に医療機関を受診していた記録や、学校側に提出された診断書、学生相談室の記録などを確認しました。
4. 認定日請求ができるか
認定日請求を検討するには、障害認定日前後の診断書や医療記録が重要です。
この事例では、認定日に近い時期に医療機関を受診していた可能性がありました。
しかし、その診断書やカルテが手元になく、再取得できるかどうかは未確認でした。
そのため、ライト判定では「認定日請求の可能性はあるが、まずは当時の診断書やカルテを取得できるか確認する必要がある」と整理しました。
5. 現在の状態で事後重症請求ができるか
認定日請求が難しい場合でも、現在の状態をもとに事後重症請求を検討できることがあります。
この事例では、現在も精神科への通院・服薬が継続しており、日常生活にも支援を要する状況がうかがわれました。
そのため、現在の主治医に障害年金専用の診断書を依頼し、現症での申請を検討する余地があると整理しました。
ライト判定では「分からないこと」もはっきり書きます
ライト判定では、良い材料だけを書くわけではありません。
むしろ大切なのは、「まだ判断できないこと」をはっきりさせることです。
たとえば、次のような点です。
- 過去の医療機関のカルテが残っているか
- 閉院したクリニックの記録がどこに引き継がれているか
- 認定日前後の診断書が再取得できるか
- 現在の主治医が障害年金用診断書を作成してくれるか
- 日常生活の実態が診断書に反映されるか
「どこまで分かっていて、どこからが分からないのか」がはっきりすると、次に何をすればよいかも見えやすくなります。
ここを曖昧にしたまま進めると、あとから「思っていたより難しかった」ということになりかねません。
そのため、当事務所では、進められる可能性だけでなく、リスクや不明点もできるだけ正直にお伝えしています。
ライト判定で作るのは「答え」ではなく「地図」です
私は、障害年金の仕事を「答えを出す仕事」というよりも、「答えを見つける仕事」だと考えています。
最初から「受給できます」「無理です」と決めつけるのではなく、
- 分かっていること
- 分からないこと
- 必要な資料
- 想定されるリスク
- 考えられる請求ルート
- 次にやること
を一つずつ整理していきます。
その結果として、「このルートであれば進められそうですね」「今は少し難しそうなので、まずこの資料を確認しましょう」とお伝えするのが、ライト判定の役割です。
ライト判定と可否判定サポートの違い
当事務所では、障害年金のご相談について、状況に応じて段階的なサポートをご用意しています。
| サポート | 内容 | 料金 |
|---|---|---|
| 無料相談 | 現在の状況をうかがい、一般的な制度説明や大まかな方向性をお伝えします。 | 無料 |
| ライト判定 | 資料を読み込み、「申請に進める可能性があるか」「先に何を確認すべきか」を整理します。 | 33,000円(税込) |
| 可否判定サポート | 初診日・認定日・請求区分・リスクまで含めて、より詳しく申請方針を整理します。 | 55,000円(税込) |
なお、先にライト判定または可否判定サポートをご利用いただき、その後、正式に申請サポートをご依頼いただく場合は、お支払いいただいた判定費用を申請サポートの着手金へ充当いたします。
たとえば、ライト判定後に申請サポートへ進まれる場合は、ライト判定費用33,000円を着手金99,000円(税込)へ充当し、追加で66,000円(税込)をお支払いいただく形になります。
ライト判定・可否判定サポートは、障害年金の受給可否や等級を保証するものではありません。 現時点の資料をもとに、申請に向けた方向性や確認事項を整理するためのサポートです。
ライト判定が向いている方
ライト判定は、次のような方に向いています。
- 障害年金を申請できる可能性だけ知りたい
- 初診日が古く、どこから整理すればよいか分からない
- 過去に通っていた病院が閉院している
- 認定日請求と事後重症請求の違いが分からない
- 正式に依頼する前に、まず方向性を知りたい
- 今の資料で進めてよいのか不安がある
反対に、初診日も診断書も揃っており、請求ルートが明確な場合には、ライト判定を行わず、そのまま申請サポートへ進むこともあります。
制度だけでなく、資料の読み方も大切です
このような整理では、制度の知識だけでなく、資料の読み方や優先順位の判断も大切になります。
- どの資料を優先するか
- どこまで確認できれば進めるか
- どこで見送る判断をするか
こうした点は、一件ごとに異なります。
私は、制度だけでなく、実際の資料や経過も確認しながら、一緒に進め方を考えています。
おわりに
「障害年金を申請できますか?」
この問いに、最初から「できます」「できません」と答えることは、簡単ではありません。
だからこそ私は、まず資料を整理し、いま判断できること、まだ判断できないこと、今後確認すべきことを一つずつ整えていくようにしています。
障害年金は、答えを出す仕事ではなく、答えを見つける仕事です。
申請できるかどうかだけ知りたい方も、いきなり正式依頼を決める必要はありません。 まずは、今ある資料を一緒に整理し、「答えに近づくための地図」を作るところから始めていきましょう。
障害年金の申請可能性を整理したい方へ
初診日が分からない、過去の病院が閉院している、申請できるかだけ知りたい。 そのような段階でもご相談いただけます。
まずは無料相談で状況をお聞きし、ライト判定が必要かどうかも含めて一緒に整理します。
ここまで読んで、まだ迷っていても大丈夫です。

まずは、今の状況を整理するところからで大丈夫です
「まだ相談するか決めていない」
「何を書けばいいか分からない」
そんな段階でも大丈夫です。
※ 個人のご相談(労災・後遺障害・障害年金)/全国対応(LINE・オンライン)
※ 「まず整理だけ」でも大丈夫です


